批判とうつ病
 私たちの周りには人の批判をする人がけっこういます。こうしてはい
けない、ああしてはいけない、と自分に信じ込んで説き正しているかの
ようです。
 いじめる人は、いじめられたことがあるのと同じように、批判をよく
する人は、批判をよくされたと言ってよいでしょう。誰でも批判はされ
たことはあるでしょうが、特に批判の強い人は過去に強い批判をされた
と考えられます。親が厳しかったり先生が厳しかったり、または友達は
厳しかったりしたかもしれません。 批判を沢山されると、批判者と被
批判者の両方のイメージが心に残ります。精神発達上、やる方がやられ
る方より痛くないですから、自分が不満なときには、心の中の批判者の
イメージを使って相手を批判します。ここで精神発達が止まってしまっ
たら、一生批判者となってしまいます。
 でも、人は相手の気持ちを察する力もでてきますから、被批判者の痛
みも解り、批判をしなくなったり自分を批判したりが始まります。自分
が不満な時に自分を批判したりするようになるのです。 心の中に自分
である批判者がいて、そして自分である被批判者もいるわけです。この
状態が起きますと、うつ病になりやすくなります。うつ病の人は自分で
自分を批判して自尊心を傷つけているのです。
 ここで発達が止まってしまうと、一生うつ傾向であったり、うつ病で
あったりします。でも、人は批判をしたときに、その行為に対して、罪
を感じる力が出てきます。罪を感じると言うことは、自分の行った攻撃
的な行為に対して反省し、被批判者を守りいたわるようになります。そ
うすることによって罪意識を減らそうとするわけです。これができたと
きにうつ状態から離れられるようになります。
 うつ病だなんて、特別な見方をしているかもしれませんが、実は、精
神発達上ある位置をしめていて、誰でもなりうる心理形態だったわけで
す。
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