女性のペニス

 

今回の話は事実として読むより、精神分析学の中での面白話として読んでください。タイトルから想像できる?と言っても、何を考えたらよいか解らないのではないかと思います。女性のペニスとは、精神分析学で、性的変態の一つ、フェティッシュの説明に使うコンセプトであります。実際に女性にペニスがないのは、誰でもご存知と思いますが、男性の中に、女性にペニスがあると思っている人がかなりいます。この点について、どうなっているか、考えてみたいと思います。

 

先ずは、原点に戻りますと、小さい男の子は、女の子にペニスがないということを最初は知りません。自分にあるものは女の子を含めた他の子にもあると思っても不思議ではありません。そしてある日、女の子を見て、または、母親を見て、大変驚きます。あまりのショックのために、その事実を信じることができません。でもあるところで、事実を受け入れなければなりませんし、自分で見た事実を否定できません。それにしても、自分のもともとの考えを変えるのは、たいへんなので、少なくともファンタジーの中で、女性もペニスがあることを想像し続けます。

 

この女性にペニスが存在すると言うファンタジーは、その後いろいろなところで表現されます。例えば、一番代表的なものとして、「女装」transvestism があります。このトランスベスティズムとは、男性が女性の下着や服を身につけ、それによって性的興奮をするということです。その表現は簡単な下着だけの着用から、完全女装をして、女性として成りすますまで、程度には幅があります。その様子を見ますと、女性にペニスがあるということを強調しているのは、一目りょう然であると思います。女性にペニスがないことに大変ショックを覚えてか、絶対にそんなことがありえないと言うかのごとく、自分がペニスを持っている女性であると主張しています。

 

ここで気が付いてほしいことがあります。女性にペニスがないということのショックは、それをファンタジーの中で存在すると信じるだけでは、解消しきれません。そのショックの恐怖を和らげる何かが必要です。そんな時にリクルートされるのが、性的快感です。すなわち、性的快感を感じることによって恐怖を否定するわけです。それなので、女装は性的興奮に繋がるし、それがあるために、今度はそれを止めるのが困難になります。そして自らその興奮を追及するようになってしまうので、フェティッシュ(崇拝の対象)と呼ばれるようになります。

 

この種の フェティッシュでもっと日常的なものもあります。それは、女性の履くハイヒールです。靴のかかとから突き出しているあの尖ったところです。そう言えば、あれは一目りょう然ですね??男性はペニスがありますから、それはいらないでしょうし、女性はそれを履くことによって、もっと女性らしく(男性が想像する、ペニスのある女性のイメージ)なります。そして多くの男性がそこに性的興奮を覚えることも、 フェティッシュとして成り立つ証明となるでしょう。

 

もっと当たり前で存在感があるのは、タバコやシガーです。その細くで長い形は、ペニスの象徴として、話題になります。それに付け加えて、女性がタバコを吸う姿がセクシーだとは、よく言ったものです。

 

最後に、男の子にとって、女性にペニスがないことが大変ショックな理由に、自分も切り取られてそうなってしまうのではないかという恐怖があります。そして、その恐怖も性的快感を使って否定しようとします。女性のないことを逆手にとって、男性のあることを強調しながら安心をすることも起こります。すなわち露出症exhibitionist のことで、女性の前で自分のペニスをさらけ出し、そのときに起きる女性のショックを見て、安心と快感を経験することです。

 

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