夏の思い出
2年前の夏、パリへ行った帰りにAir Franceに乗ったら、フランスのワインが飲み放題でした。そう思って今回は最初からAir Franceに乗りました。そうしたら期待通り、夕食の前はシャンパン、続いてワイン、そして終わりにはコニャックと笑顔でごちそうをしてくれました。ワインとフランスパンはエコノミークラスでも食べ放題なんだ、なんて思い自己満足しながら、Charles de Galle Airportに無事到着しました。
空港からホテルまでのシャトルバスに乗ったのは、インド人、カナダ人、私日本人、米国国籍の妻、とフランス人の運転手と五カ国もの人々。英語が唯一の共通語で、皆パリに着いたとかなりエキサイト、喋ることも止まないうちにパリのセンターに着きました。フランス人の運転手は20代の若者でしたがかなりのっていて、私達がはしゃぐ毎に、もう一つ、もう一つと町の名所を案内してくれました。パリについてまもなくエッフェル塔の周りをただで回ってくれるなんでちょっと幸せな感じです。そこでチップもはずんでホテル前で皆さんとお別れです。
ホテルのフラントの係りの人が変わってました。私達はもちろん旅行者みえみえですから、ホテルの説明はもちろん、パリの地図を取り出して、町の説明を細かく始めました。「もうリサーチして来ましたから、解ってます。」と言いたいところですが、何分かにわたってディスカッションがあり、挙句の果てには、「地下鉄のこの部分は避けたほうがよい、中が暑くて汗をかく。」と通勤経験から得た助言までいただきました。まあ、親切でよいでしょう。
最初の晩は、私が選んだフランス料理店へ行きました。インターネットで調べたとおりの店前の風景で、写真を一つ撮りました。それを見たウェイターが、「ここで食べていくのでしょう」とレストラン前にテーブルを用意し、「今日は土曜日ですから、ゆっくりしていってください。」と歓迎してくれました。食事中、おじいさんが過ぎ去ったのをチラッと見ました。彼は私達の後ろのテーブルに座って、ワインを飲み始めました。そしてちょうど妻がカメラを取り出して風景でも撮ろうかな、というそぶりをした瞬間、そのおじいさんが目の前に現れ、「あなた方の写真を撮ってあげますよ。」ですって。その現れ方の素早さ。えーっと思っている瞬間に今度は、さっきのウェイターが、「私がやります。」と、素早く現われ、カメラをおじいさんから取り上げました。腑に落ちないまま、「はい、はい、お願いします。」とパチ。後で見たら私達が写っている背景にあのおじいさんがにたっと笑って写っているではないですか。いったい何が起こったのでしょうね。
翌日、地下鉄の駅へ行き、切符をくださいと言うと、係りのお姉さん、「マシーンを使ってください。」ですって。それがややこしいから、こっちは人にお願いしたかったのですが、しょうがありません。何回かクレジットカードを入れて試みたのですがだめ。そこに現れたのが、何か留学生雰囲気の日本人。日本語で、「大丈夫ですか。」ですって。苦心をしていると言うと、さっきの駅員のお姉さんへ流暢なフランス語で説明を始めました。結局お互いに発見したことは、アメリカから持ってきたカードがある磁気テープが入ってなくて使用不可能であるということでした。私が、フランス語でそのお姉さんへ、「だから難しい、と言ったでしょう。」と言ったら、そのひと日本人がするようにずっこけました。「へー、フランス人もずっこけるんだ。」
とにかく地下鉄に乗ってついたのが、伝統的で有名な「ドゥマゴ」というカフェ。その前に座って昼食を食べるのが格好になるということ。カフェの向かいには古い教会が立っています。そもそもそれが有名なのでカフェも有名なのでしょう。12時になり、教会の鐘が鳴りました。雰囲気いいですね。食べてるときに鐘だなんて。そうすると現れました。ノートルダムのハンチバックではないのですが。この人は、足が利かない。利かない足を左右に広げ、右手を使って3脚を作り、体を路上にずらしながら引っ張って、近づいて来ました。左手には缶を持っています。そこにお金を入れて欲しいわけです。私の目の前で何かをつぶやきます。私はあっけにとられて無反応。すると迷惑をかけないかのように人ごみに去って行きました。やっぱり出るんですね。奇妙!