性格が作る世界観

 

一般的な性格の意味は、継続性のある、人の特徴として使われています。ある人が親切だと言う性格を考えると、その人は、いろいろな場面において、いろいろな人に対して、親切であると言うことになります。ある人が怒りやすい性格だとすれば、いろいろな人に対して怒ることが多いので、気をつけようと言うことになります。

 

その上、性格と言うものは、対人関係の中で現れるもので、ある性格の特徴を表す相手がいないと、意味を持ちません。つまり、一人でどんなに恥ずかしがりやだと思っていても、実際に誰かの前で恥ずかしくならないと、自分の性格を認知できないし、相手もそれを認めてくれません。

 

もう一つの性格の特徴として面白いと思うことは、自分の性格に基づいて、相手の見方をコントロールしていくということです。この点に関しては、かなり無意識の内に起こることなので、気が付いていない人が多いと思います。これはどういうことかと言いますと、自分の性格を表現するごとに、それに相当する相手の性格を自分から想像してしまうと言うことです。例えば、自分が恥ずかしがりやと思っていたら、相手は自分を恥ずかしがらせていると思い込んでしまいます。自分が親切だと思う人は、相手がその親切をありがたがっていると想像します。相手は実際にそのような気持ちはないにせよ、自分で勝手に思っています。その思い込みは、かなり強い時もあり、相手を実際に変えてしまうときもあります。

 

ここで肝心なことは、性格とは、ほとんど無意識に自分の特徴を表現し、ほとんど無意識に自分から見る相手の特徴を決めてしまうということです。性格の種類の中に、演劇家というのがあります。この人はいつも自分が劇で演出しているかのように行動します。ドラマの主人公です。この人は、自分で演出しながら、他の人が自分に注目し、楽しんでいると想像します。相手が喜ぶと自分も確信を持てるので、相手を喜ばせるように一生懸命やります。こうして見ると、この人は相手を自分の想像に巻き込みながら、自分の世界観を作っているようです。

 

自己愛性人格の人は、自分が一番すばらしいと信じていて、人と会うごとに、自分の自慢をしたり、相手の弱みを批判したりして、世界が自分を中心に動き、他の人は自分を褒め上げていると想像しながらやっていきます。相手がそれを受け入れようが、否定しようが、それはどうでもよいことです。ただ、自分が毎日一生懸命自己愛性世界観を作り上げていくことが、自分の自信に繋がります。

 

先日ついに殺されてしまったリビアの独裁者、カダフィは自己愛性人格障害者の一人でした。もちろんこの人格障害に近隣する妄想人格も含まれていました。彼の演説や行動を見ると、彼の世界観を主張し、国民をその見方について説得しているようです。一国のリーダーとなると、その人の性格は大変大きな意味を持ってきます。その世界観に基づいて、政策を作り、国民をそして国を導いていくのですから。

 

そう言えば、イランの大統領、アーマディネジャッドも、かなり自分勝手な世界観を披露しています。国連にまで来て、ユダヤ人のホロコーストは実際にはなかったと主張するなんて、かなりの人格障害か、妄想病があるように思われます。そして、今年殺害されたビンラデン、北朝鮮のキムジョンイル、この人たちは、私たちが通常持っている世界観とかなり違ったものを信じています。もちろん、彼らからしてみれば、私たちがひどい世界観を持っていて、人々を苦しめていると思っているのでしょうが。

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