何か個人的なもの
前回7月号で、何か個人的なものが、結婚の進行を妨げ得る重要なものであると書きました。7月号をご覧になっていない方は、是非読んで見てください。
この意識しないうちにもじわじわと出てくる何か個人的なものとは、確かに意識をして、理解をするのが難しいです。食事の時に、今日の仕事のことでちょっと悩んでいるので、それを消化するのに続けて考えなければならないから、少しの間話しかけないで欲しい、などと言う人が沢山いるとは思えません。そして、そう言われた妻が、今日1日考えてあなたに楽しんでもらおうとして作った食事なので、それについて満足がいけるようなあなたの発言を待っているのです、と表現するのは普通多くないと思います。
何か個人的なものとは、普段自分でも意識していない心の欲求で、それは相手を通して満足できるものです。2人で話し合える結婚内でのゴール等とは裏腹に、言葉にも出さない隠れた個人的な課題ともいえるでしょう。例えば、7月号の例の夫婦のやり取りから察することができる、母親任せの夫の欲求、そしてそうかと思ったら、自由に出かけられることを妻から期待する放任主義。それにハーモニーとして存在し難い妻のロマンティックな欲求や、主婦業を通して自己の自尊心の確立を図ろうとする心の動きは、なかなか通常気が付くようなものではありません。
これらの心の欲求は、表面的な2人のゴールの立場からみると障害にあたります。なぜなら、隠れた心の欲求が満たされ、または解決しないと、宣言されたゴールに向かえないのです。ですから、何とか2人の個人的な欲求を処理しなければなりません。逆に、解決することができないときには、2人の仲が悪くなります。デートをしたい妻が、放っておかれたら、幸せではないですし、そこから出てくる怒りや失望は、暖かい家庭に貢献しません。そして、仕事のストレス解消をできない夫は、不機嫌ですし、妻に八つ当たりもしますし、決して安定した家庭に貢献できるものではありません。これが長く続けば、2人の間は冷めていき、結婚生活が終わってしまいます。
解決法step 1: 何か個人的なものは自分でも意識していないので、知らずのうちに問題になりやすいです。先ず、不満なときには、どのような欲求が満たされていないのか、自分を振り帰り、明らかにしましょう。
解決法step 2: 夫婦の間で話し合う時間を作り、自分の気持ちを伝えてみましょう。夫婦の間でも予約を取ることは大切です。そうでないとまた無視されます。この時点では、相手に自分の気持ちを伝えるだけで、相手に何も依頼などしていません。
解決法step 3: 自分のできる範囲内で、相手の欲求をかなえてあげましょう。それまでは自分の欲求をかなえようとして、喧嘩になったりがっかりしましたが、今度は相手にフォーカスを当てて、その満足をゴールとします。これを続けると、不思議に相手も自分の欲求を満たすことに気を回し始めます。自分から進んですると、いいものが戻ってきます。
解決法step 4: 夫婦間で最上の達成は、相手の欲求を自分の欲求として共有することです。相手の欲求が自分の欲求となるので、相手の満足は自分の満足となり、相手の幸せは自分の幸せとなります。
このようにして何か個人的なものの解決に至るわけですが、そうしたら、明記された結婚のゴールへ向かえるでしょうか。それとも、すでにゴールに到達したのでは、ないですか。